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コロナと経済学 [経済]

DSC_8847.jpg経済は現象の科学と言われています。一応経済学部出身なので割と興味があるのです。さて、昨今新しい経済学理論が出ています。自分の学生時代は2つだけでマルクス経済学と近代経済学です。俗にこれを「マル経」「キン経」と呼んでました。マルクス経済学・近代経済学共に詳しくはウイキペディアで。マルケイは古典派経済学理論で19世紀初頭カールマルクス、キンケイはジョン・メイナード・ケインズによって20世紀にうちたてられました。共に資本主義を分析して人々が幸福になれるように考えたものです。しかしもうこの言葉は死語のようにほとんど聞きません。最近良く聞くのが「新自由主義」「MMT」等の新しい経済理論です。そこで最近このコロナで新自由主義の功罪が叫ばれ始めました。この学説の日本での導入者は竹中平蔵博士です。確かこの先生は学者で小泉政権の時に大臣になった人です。ここから日本は新自由主義へと邁進するのです。この学説の罪の方が今糾弾されています、それは格差社会の招来です。その原因がこの経済理論に基づく政策だというのです。どの時代にも格差があるのですが、今の格差は超資産家と貧乏人の2極化に進んでいるというのです。このコロナで株価が暴落したのはつい先日です、しかしながらアマゾンのCEOはこの暴落とコロナで3割資産が増え資産総額は30兆円だそうです、ちなみに日本の税収は40兆円程度と言われてます。

大まかに階層は多段階で日本でも高所得者と中産階級と低所得者というように3階層ありました。でも中産階級が低所得者層に落ちてきているのです。    

知らないうちに!   ザワツイテきますね。


それは所得が増えないからです、日本は20年間所得が伸びていません。長いデフレにより所得が伸びなくても食えたからです。言い換えれば生活が貧窮しなかったのです。北海道に外人観光客がきて日本は何て物価が安いんだと喜んでいました。寿司1人前が2万円でも 安いと彼等は言うのです。この20年間で海外主要国と経済成長による所得格差が発生したのです、円の為替レートはドル円で100円前後でキープされていても所得が伸びないので使えるお金の量が違うのです。それでは何故所得が伸びなかったのか、経済成長しなかったからです。と言えば簡単ですがどうも日本の経営者は慎重でバブル崩壊や金融危機で貯金指向(内部留保)を強めたからだと言う人もいます。考えてみれば一時期政府は盛んに賃上げを企業に要望していました、携帯電話料金の値下げもこの一環だったかもしれません。要は可処分所得の底上げです。このコロナでも同調指向は強く皆で我慢して乗り切りました、同じように会社から我慢を強く言われると社員は皆文句も言わずに働いたのです。

石川啄木の「はたらけど はたらけど猶わが生活楽にならざり ぢっと手を見る」という状態です。


今富裕層の憂いが深まっているのです、このコロナで格差が増々広がると社会が破壊され富裕層の暮らしそのものが危うくなると。新聞ではこう解説しています。「新自由主義は税金を減らし、賃金をひくく抑え、企業への規制を緩める。富裕層が富めば、いずれ庶民に滴り落ちる。そういうトリクルダウンの考え方が政治や経済を支配してきた。しかし今や極端な格差はフランス革命のような民衆蜂起を呼びおこすだろう」


うーん 経済理論は今や自分たちの生活にまで影響しているんだ もっと勉強しておくんだった。アメリカの超富豪が「経済を支えるのは99%の普通の人」と言ってます、彼は今資本主義の危機を訴えているのです。


アメリカの人種差別問題に端を発した抗議活動・・・もしかしたら前兆!

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