いちご白書 [映画]
何とも懐かしい映画である
荒井由美作詞作曲の曲「いちご白書をもう一度」を思い浮かべる人も多いだろう 少し詳しく調べてみると1975年リリースの曲、映画は1970年6月封切だったようだ。
映画について語る程のものは持ち合わせていない
ただ中学生の時新宿でこの映画のロードショウを見た憶えがある 70年はこんな映画が話題をさらうほど世界情勢は沸騰していたようだ この映画の最後のシーンで流される曲「サークルゲーム」はやけに印象に残っている 映画の興行成績はそれほど良くなかったようで、荒井由実の曲は大ヒットした
歌手はバンバンである
この曲のフレーズに「就職が決まって髪を切って来た時」とある このフレーズに妙に哀感を感じるのは自分だけだろうか
映画に戻る 映画の主題はコロンビア大学で起きた学生運動 主役は「キムノバク」この女性が当時「お姉さん」に感じたのはまだ中学生だったからだろうか 最後の場面で機動隊により主人公が排除されていく姿に重なって曲「サークルゲーム」が流れThe endとなる
あれから50年超である
今頃この映画を持ち出したのはアメリカでガザ侵攻に抗議して学生デモが引き起きたようだ 震源はやはりコロンビア大学からだそうだ 50年経って甦った「いちご白書」だ
アメリカはやはり「自由の国」である 日本でも「ガザ侵攻」に憂慮する声は大きくなっているが学生が主体的な行動を起こしたという報道はない
やはり「就職が決まって髪を切って来た時」になるのであろうか
若い頃デモに参加して世界に関わっているという高揚感は貴重な体験だったように思える 同時並行して「政治と金」で揉めている この頃「金権政治打破」が叫ばれて国会周辺は大騒擾となり田中内閣が退陣した
大人しい日本人であるがこんな時もあったんだ
あのエネルギーは時代の気分かもしれないが今の静かさは円安に象徴されるような日本の凋落のような気がする