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都会の猛禽類 [探鳥]

DSC_9813.jpg蔓延防止法が発令され一層コロナの流行は深刻さを増しているようですが気候も良くなり、朝の早起きが苦にならなくなった今日この頃です。

早朝散歩も再開して快適に過ごしていますが、最近近所の散歩で面白い発見がありました。近所の公園をいつものように歩いていたところ、フト前方を見上げると鳩のような鳥が木の枝に止まっているのが見えます。でも鳩とはちょっと違うような、確認の為近寄ってみると明らかに鳩ではありません。何だろうと眼を凝らしていると近くにもう1羽います。枝の中に隠れていて食事中のようでしたが、何とこれは「ハヤブサ」かと目をこすり良く見ました。しかしあの嘴は猛禽類の嘴です、お腹には横縞の模様があります。オオタカ?と我を忘れて見入りました。時間は朝の6時です。スワと家に駆け戻りカメラを持ち出して公園に戻ります。まだ時間は10分と経っていません、食事中でしたのでまだ居るはずと祈りながら舞い戻り確認すると、「居ました」 無事カメラに収めて観察していましたがこちらを人睨みして飛び去りました。どうも親子連れの様子でした、こんな近くにタカのようなDSC_9750.jpg鳥が住んでいると思うと感動でした。それからは毎日の早朝散歩が楽しくなり、朝が待ち遠しい日が続いています。その後は毎日この公園に通っています、写真に収めた翌日電線に止まっている所を目撃したのを最後に出会えていません。でも毎日に張り合いが出来た散歩になりました。

さて一体何という鳥かが問題ですので良く調べてみましたが「ハヤブサ」ではありません、オオタカでもありません。オオタカにしては小さいですので「ハイタカ」かと思い、概ねハイタカに落ち着いたのです。しかしこれも何か違うようなのです。最近ではこれは「ツミ」だと確信しています。ツミはハイタカ・オオタカによく似ている鳥なのですが撮影した個体はツミの大きさに最も近く、眉の白い線もハイタカやオオタカとは違うようでした。オナガが住んでいる所には生息しているようですのであながち不思議ではないようです。近くの学校の樹木林にオナガが多数いますので成程と合点した次第です。DSC_9825.jpg

中々鳥見も近所ではつまらない毎日でしたが意外な事に遭遇して満更でもないと面白くなってきました。その数日後ちょっと遠いバードサンクチュアリのある公園でまたまた猛禽類を見ることが出来ました。この時はカメラに収める間も無く飛び去り、足だけ確認出来ましたがこれは何なのかは分かりません。

でもかなり身近に生息しているので、コロナ蔓延中にも関わらず不謹慎な楽しみとなりました。

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蝉しぐれ 藤澤周平 [映画]

非常事態宣言が解除されて外遊びが出来るかなという淡い期待もどうも外れそうです。またじわじわと感染者数が増えてきました。それと変異ウイルスが増えています、友人の子供さんが感染したとか、チラホラ間近に迫ってきたかのような感がします。

DSC_9667.jpg藤澤周平先生の時代小説は大好きです、数々の作品が映像化されていて親しみやすいのもいいです。撮り溜めていたビデオから先日「蝉しぐれ」を改めて見ました。このビデオはNHK版の水野真紀・内野聖陽編です、両人ともかなり若くフレッシュな感じがいいです。この作品が感動的なのはサントラの音楽と映像のマッチングが良く、音楽とシーンが効果的なハーモニーを奏でています。大体に音楽の美しい映画は心によく残ります。若い頃の映画を良く憶えているのは爺になった証拠ですが、まだ学生時代に見た「卒業」[ゴッドファーザー」「白い恋人たち」は映画音楽の名作として残っています。

DSC_9678.jpgさて、この純愛映画は武士の生きずらい世界と秘剣が主役になっています。そして必ず登場する海坂藩とその美しい四季が見どころです。重畳と連なる山々と五間川、日本海の寒そうな海はここで起こる人間模様を引き立てます。かなり前ですがこの地を訪ねたことがあります。場所の設定は架空の藩になっていますが比定地は山形県鶴岡市とほぼ確定しています、また撮影セットが置かれているのもこの鶴岡です。撮影地にも行ってきました、ドラマの中で若き文四郎とお福が川の淵で蛇に噛まれたシーンの撮影地が残されていました。模型のような家が建ち並びその外れに川と洗濯場の設定がありました。鶴岡はいい所です、古い家並と明治期の西洋建築物が残され出羽三山への入口にもなっています。鶴岡へは新潟を経由して日本海を北上する経路と福島から山形を経て月山越えをするルートがあります。新潟経由の方が比較的難所が少ないと思います、月山越えは結構厳しいです、山形までは東北新幹線で行けますがその先はバス便で月山越えです。山形から2時間ぐらいかかるかと思います。この道は結構神秘的です、途中月山と湯殿山、羽黒山の間近を通りますので。そのような秘境を越えた先にほのぼのと明るい街があるのです。出羽三山については本当に秘境であると共に修験道の聖地としての赴きが強く感じられる山々で、未だに女人禁制かと思わせる程です。今は解放されていますが、それでも全面解除は23年前からだそうです。

DSC_9689.jpg秘剣の方ですが、こちらも面白い設定です。蝉しぐれの秘剣は「村雨」、左掌を扇のように広げ相手にかざして、右手は刀を肩に担ぎます、相手からは担いだ刀の刀身は見えません。この形で相手に迫ります、相手が間を詰められて打って出て来たところを舞のように体を捌いて相手の後ろに回り込み、相手が振り返って正対したところで袈裟斬りにする秘剣です。

このような事が上手く行くかはわかりませんが体の捌きによって相手の後ろに回り込むのはアリですね。古武道の斜に体を捌く動きは合気道・柔術・居合でも形に普通にあるようです。剣道でも相手の面を斜に捌いて振返り様に面を打つ難度の高い技は高段者の先生がよくする技です。相手が打って来た時横に体を捌くのは未熟者のようで、寧ろ相手の打ちを迎えに行き、すんでに体を捌いて相手に空を打たせて打ち取る技です。良く分析するとやはり秘剣としてはアリのような技ですね。

結構長い3部作でしたが満足感の高い涙の感動物語でした。

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