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映画「散り椿] [映画]

P1190522.jpgヨーロッパの戦争が思いも寄らない現象を引き起こし始めました、全世界的な食料危機です。ウクライナ・ロシア共に小麦や肥料の主産地だそうで、今後小麦や農業生産物の世界的な争奪戦が始まるとのことです。

これはエライ事です!

日本も昭和20年代に深刻な食料危機になりましたが、記憶を持っている人はもう超高齢者です。ほとんどの国民が飢えを知りません。日本の食料自給率は30%台、これは70年代から指摘されていることです。100%自給出来ているのはコメだけだそうです。それでも天候不順になればタイ米を輸入したことがあるぐらいですから薄氷を踏むような状況だと思います。「パンや麺類が食べられないならコメを食べればいい」とテレビで言ってました!昔「貧乏人は麦を喰え」と言った政治家がいましたが、そんな時代がまた到来するのでしょうか?

P1190543.jpgさて、本題の方ですが時代劇「散り椿」 いい映画を見ました。この映画は主演岡田准一 原作葉室麟 監督木村大作 脇役に西島秀俊 黒木華 緒方直人 奥田瑛二 石橋蓮司他豪華俳優陣で固めています。この映画を見てすぐ感じるのは藤澤周平作品との比較です。全般的な雰囲気はよく似ていますが少し違うようです。内容は「4人の天才的な剣士と藩の城代家老との権力争いとこの4人の剣士の友情 そして主人公の妻の愛が引き起こす事件の顛末」うまく説明しきれないですが。

藤澤作品と肌合いが少し違うのは武士としての生き方への懊悩は少なく、枯れた感じがありません。注目すべきは全篇ロケで映像が美しいです、映像はリアルで緊張感があります。そして殺陣は岡田准一自ら考えたようです、殺陣は時代劇のキモですから この作品は実にリアルな斬り合いとなっています。主人公の斬り合い場面での構えがいいです、恐らく刀と刀の斬り合いはこのような形になっただろうと思われるような。岡田准一の構えは居合のように体勢を低くし、抜刀する場面でも抜き動作に緊張感が漲ります。斬撃は上中下 相手の動作に連動するように動きます。軽く刀を振っているような感じはなく斬りつけているのが見てとれます。時代劇の殺陣は面胴突き袈裟がお約束のように使われます。しかし一撃で絶命させることは至難だと思いますのでリアル感がありません。とあるシーンで主人公の妻の弟が斬り合いとなり一撃で相手の小手を撃ち、相手は小手を斬られて刀を地面に落とす場面があります。この時ありがちなのは両手首が落とされるシーンですがこの映画では両手首に傷が出来ただけです。これは小指下側の裏筋が斬られて刀を握れなくなった訳です。要は相手が戦闘能力を失えば良いのですから合理的です。筋肉のスジは常々思いますが斬り合いのキモですね。こんな所に戦いのリアル感を持たせた岡田准一の殺陣が見どころです。

IMG_1202.jpgストーリー的には少し残念なところもありましたが最近では良く出来た時代劇でした。

小指と薬指でタオルを掴んで両腕を後ろに回すと肩甲骨と腕が良く伸びます。両手でしっかりとタオルを掴むより動きがスムースです。

裏筋効果の実感です。

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