SSブログ

松本清張全集4 古代史疑 [本]

古代史疑は清張が1967年から中央公論に掲載したアマチュアの立場から推理した古代史考察です。魏志倭人伝と卑弥呼についての考察で、この作品が世にでると邪馬台国論争は今まで学者の論証が主であったのがアマチュア参加により百家争鳴となり、多くのマニアが論争に参加できるようになりました。

    福岡県高城山(天孫降臨地)

高城山-2.jpg清張先生の作品には小説ばかりでなく論考もあります、その中でも「古代史疑」という論考は邪馬台国論争を一般人が考察するという画期的な作品でした。それまで専門家が論じていた歴史学や考古学を普通の市井のアマチュア好き者が論じても構わないという世の流れを作ったメルクマール的な論考でした。その後邪馬台国が何処にあるか?はプロ・アマ問わず好きなように自説展開が許されるようになり、学者達が認めなくても自由に意見を発表して評価されるという機運を作ったのです。この作品は古い時代から今に至るまでの様々な説を紐解き丁寧に解説してます、そしてそのような学者達が何故間違ったかまで解説します。今やフェークな歴史観すらアマ学説や得体の知れない学説を拠り所にして堂々と展開されたりする有様です、昨今では少しやり過ぎではと思うような説まで大真面目でユーチューブに掲載されたりします。

さて、邪馬台国は何処にあるのでしょう!清張先生は福岡県山門郡としていますが・・・・・・わかりません!



邪馬台国の比定地はいっぱいあります。今ホットなのは奈良の纏向遺跡、佐賀の吉野ケ里遺跡はまさに女王の都にふわしいと言われましたが最近は何故かトーンダウンしてます。先日、読売ホールにて講演会がありまして「太陽に吠えろ」の役者さんだった苅谷某先生がスポットを浴びていました。苅谷先生は近畿説で纏向派です、何と狗奴国は岐阜県一帯と論じていました、この先生は歴史好きから役者兼業で考古学者になった人です。2000年来の日本最大の謎です。資料は「魏志倭人伝」のみ、日本では邪馬台国や卑弥呼についての記述や遺跡はまだありません。

     奈良県桜井市箸墓古墳

箸墓.jpg


何てたって日本人のルーツに関わる問題です、発見されたら日本の歴史がひっくり返るかも!









nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。